2019.3.17
ジン・1800.DAMASZENER(ダマスカス)
ダマスカス模様の積層鋼材を採用した100本限定モデル 1800.DAMASZENER
機能性がデザインを定義し、すべてのディテールが革新的なテクノロジーを際立たせる時計づくり。それがジンの真骨頂です。1961年の会社創設以来、ジンは改良を重ねた技術と伝統的な技法を組み合わせ、高品質な機械式時計を生産してきました。その過程において、時計をつくる材料としてはこれまで使われてこなかった新素材を、次々と導入するに至ったのです。1995年、硬度220ビッカースのステンレススチールと同等の硬さを誇る22カラットイエローゴールドを使った最初の時計を発表。2005年には、ダイバーズウォッチの素材としては初めてドイツ潜水艦用スチールを使用しました。2016年に発表した100本限定1800.S.DAMASZENERは、伝統的な素材を世界で初めて時計のケースに加工して注目を浴びました。このたび発表した新バージョン、100本限定の1800.DAMASZENERもまた伝統を踏襲し、鍛造溶接によるダマスカス模様の積層鋼材が使われています。
バックも素晴らしい流れるようなダマスカス紋様が広がる。
この時計は、一目でそれとわかる特徴的なデザインと外観を有しています。通常は時計ケースとダイヤルは独立したパーツとして設計されますが、ダマスカス模様の積層鋼材の独特な風合い、すなわち光と影が交互に織りなす有機的パターンを強調するため、1800.DAMASZENERのケースとダイヤルは一体型で、完全なスチールブロックから作られています。その結果、ダマスカス模様の流れるようなラインがケースからダイヤルにかけて途切れることなく続き、独特で趣のある外観を形成しています。さらにテギメントテクノロジーを駆使し、傷がつきにくい表面仕上げとなっています。
限定番号が刻印された裏蓋。ケースと同様にダマスカス模様の積層鋼材で作られています。
このモデルではケースとダイヤルはダマスカス模様の積層鋼材の完全なブロックから作られています。その結果、ダマスカス模様がダイヤルからケースにかけて途切れることなく続き、独特で趣のある外観を形成しています。
エッチングによって表面に現れたレイヤー。この模様は意図的に生成できないため、ひとつとして同じ模様のケースは存在しません。
ダマスカス鋼は何世紀にもわたり人類を魅了してきた伝説の鋼で、現代ではそれに代わり積層鍛造されたスチールが刀、ナイフ、剣の生産に使われています。2種類以上のスチールを組み合わせ、いくつもの層に折り曲げることで前述のようなパターンが表面に浮かび上がります。
ダマスカス模様の積層鋼材を作る伝統的製法は非常に精緻で、職人技と応用技術の賜物です。1800.DAMASZENERのレイヤーは、素材の持つ特徴を見事に表現しています。流れるようなラインの形状は意図的に生成できないので、ケースはひとつとして同じものはなく非常にユニークな時計です。さらに裏蓋や尾錠、リューズもこのダマスカス模様の積層鋼材で作られています。
リューズと尾錠、つく棒にもダマスカス模様の積層鋼材を使用しています。
しかしながら、このスチールを時計ケースに使用することは、耐腐食性の観点から考えるととりわけ困難を極めたと言わざるを得ません。この難題を克服するため、歯科インプラント治療にも用いる2種類のハイグレード・ステンレススチールを鍛接する方法にその糸口を見つけたのです。高いグレードの合金鋼の製造には、比類ないほどの耐腐食性がすでに証明されている最新の原材料を使う必要がありました。ジンの長年にわたるパートナーであり、2000年もの歴史を持つ鍛造技術を進化させ現代に継承するBALBACHDAMAST(バルバッハダマスト社)は、このミッションに果敢に挑み、時計ケースへの使用に耐えるダマスカス模様の積層鋼材をみごとに完成させました。1800.DAMASZENERは、プロ集団によって作り上げられた高い品質を誇る時計です。
バーインデックスとバートンハンズのシンプル夜光で暗闇でも視認性は抜群。
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ETA2892-A2、自動巻、21石、28,800振動、秒針ストップ機能、時・分・秒表示、デイト表示
ケースとダイヤルはダマスカス模様の積層鋼材の一体型(テギメント加工)
裏蓋、リューズ、尾錠、つく棒もダマスカス模様の積層鋼材(テギメント加工)
時・分針とアプライドインデックスは夜光処理、カウレザーストラップ(カウレザーストラップ1本付属)
両面無反射サファイアクリスタル、リューズとケースバックはねじ込み式
防水性 DIN8310、10気圧防水、負圧耐性、ケースサイズ:直径43mm×厚さ10.4mm、世界限定100本
価格 1,400,000円+税
木製ボックスには付属のカーフストラップ、エッシェンバッハ製ルーペ、工具などが収められています。
付属ストラップをつけたダマスカス。
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店主の感想:この商品は遡ると6年前(2011年10月)ジンツアーで旧本社を訪れていた時にCEOのローター・シュミット氏がいずれはこのような鋼材を使った製品を開発する予定と発表していたものです。当時ダマスカスのナイフを手に取って自慢げに、この紋様を呈した時計はこの世にはないのでジンとして是非製品化したい旨のお話をしていました。足掛け7年にわたる念願の逸品です。(既に2016年に「1800 S DAMASZENER」は発売されていましたが、ブラックカラーのものでした。)日本刀でよくある刃先の波紋と同様に鋼材の柄は同じものは2つとない持つ方だけが味わえるクールな感覚を楽しむことができます。ジンファンの方、100本限定この機会に是非ともご検討ください!(入荷時期は早くて2018年12月です。)