2019年04月20日
# JEWELRY
クロコダイル革の出来るまで (皮から革へ)
今回は、当店のメインアイテムのひとつである、クロコダイル製品について、少しご案内したいとおもいます。
まず、クロコダイル革が何故他の皮革より高額なのか、それは他の皮革と比べて、作業工程の多さと、染色技術の難しさ、製品化されるまでに要する期間が、大きく関わっています。
あまり専門的且つ細かくご説明しますと、かなり長くなりますので、ある程度端折ってご案内したいとおもいますので、ご興味のある方お付き合いくださいませ。
【エキゾチックスキン】 爬虫類革を総じて、こう呼ばれています。
なかでも、革の王様クロコダイルは 皮革の王様と呼ばれ、牛革の30倍から40倍の価格で取引されています。
クロコダイルは原産国によって 呼び名があり、クロコダイルとよばれる鰐は4種類しかありません。その貴重な皮は原産国からなめし専門工場へと送られます。
皮から革へ、重要な作業が皮のなめし加工。いわゆるタンナーと呼ばれる専門工場の手によって 作られています。
爬虫類専門のタンナーは、世界中で僅か26社、日本国内では6社が稼働しています。
日本国内に持ち込まれる皮は、腹から切られた物か、背中から切られた物が 塩漬けの状態で送られて来ます。
塩漬け状態で、空輸されてきた物。
色合いなどは、ワニそのもので、この状態で世界中のタンナーへ、原産国から送られています。
ワニ皮は、ワシントン条約により、厳密に保護と規制があり、市場に出回るワニ革の、80%が養殖された物で、野生の保護数を管理しています。
同じエキゾチックスキンでも、ヘビやトカゲなどは養殖が難しいため、ほとんどが野生のものを使用しています。
上の画像は空輸されてきた塩漬けのクロコダイル皮を、なめし加工するために、最初の段階として石灰に漬け込んで 、皮を柔らかくし、表面に付いている硬いウロコを取り除いています。
タイコと呼ばれる円筒形のドラム。
中になめし剤とぬるま湯を入れて、回転させます。
気温、水温、温度によって 、なめし剤の効果が全く違ってきます。職人の腕の見せどころであり、経験値の差が出る作業でもあります。
なめしが終わると、室内にて自然乾燥をさせます。
乾燥後は皮をシェービングして、更に再なめしをおこなう。
その後、また自然乾燥を20日間程行う、場合によっては板に釘で貼り付けて乾燥させる、【張り乾燥】というものを行う事もあり、皮をまっすぐな状態にしたい時に行う工程です。
この後、染料を入れる作業に入ります。牛革などの他の皮に比べて、繊維構造が非常に緻密で染料が入り難く、染色も職人の技術によって違いが出てきます。
染色後、用途に応じてシェービングする事もあり、更に乾燥作業を行います。
革漉き作業工程。
グレージング仕上げ(シャイニング)
皮から革へ 作業工程は、じつに50工程にもおよびます、期間としては90日から100日程の日数をかけて、美しい革へと仕上げていくのです。
如何ですか、職人のこだわりと技術、長い期間をかけて、作られる革の宝石、クロコダイル。
クロコダイル革が何故高額なのか、少しおわかり頂けたかとおもいます。当店取り扱いのクロコダイル革もそれなりに高額ですが、【良い物を安く】をモットーに、極力お求めやすい価格でご提供致しておりますので、この機会にご検討頂けたら幸いです。
きちんと手入れをして頂けると、何十年と使用できますので、 クロコダイル革に少しご興味が湧いた方は、是非、当店にお問い合わせくださいませ。